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本種を初めて採集した時のことは、今でもはっきり覚えている。 小学校6年の時で、当時住んでいた茨城県高萩(たかはぎ)市でのことだった。小学校近くの空地で出会ったとき、 既に採集済みのクロアゲハかオナガアゲハだと思った。だが、様子が何か違う。素晴らしく大きく力強い飛び方 だった。運よくこちらに向かって飛んできたので、じっと待ち構えてタイミングを見計らい、思い切り補虫網を 振り下ろした。網の中でバサバサ音をたてながら時折みせる後翅には、見たことのない淡黄色の斑紋があった。 とにかくうれしくて急いで帰宅した。展翅の際広げた翅の大きさに驚かされた。残念ながらこの時の 標本は、度重なる引っ越しで破損してしまい、なんともやるせない気持ちで破棄した。(2019年4月記)