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今から50年前の中学時代、上野の国立 科学博物館を訪れた。館内の売店では様々な昆虫の標本が売られており、10種類ほどの蝶が 三角紙に包まれた標本を購入した。その中に本種が含まれていた。採集記録は何もなかった。軟化展翅に 失敗してしまい、せっかく綺麗な蝶なのに、と残念な気持ちが残った。 社会人になり、家内の実家の鹿児島を訪れた。家内の友人に案内されて指宿(いぶすき)の フラワーパークかごしま(植物園)を散策している時だった。南方系の色鮮やかな花々の上を、 本種が流れるように飛んで行った。生きた本種との初めての出会いだった。その後、花にとまっている ものや、ゆっくりと飛び回っているものに出会うことができた。 その数年後、九州旅行で佐多岬を訪れた。佐多岬ロードパークの終点で車を降り、トンネルを抜けて 野球場ほどの広場に出た。遠方に目をやると、山の中腹をかなりの速さで飛び去って行く本種に気付いた。 初めてダイナミックな本来の飛翔を見たような気がした。(2019年5月記)